Tapio Analyzers · ラボ用測定器

紙・板紙・ティシュー・不織布向けのラボ用アナライザー

連続的な縦方向(MD)プロファイルと横方向(CD)プロファイルを自社のラボで測定できます。すべてのセンサーの測定値はシート上の同じ位置に揃えられます。ラボ、プロセスエンジニア、品質管理、研究開発の担当者向けです。

Tapio Analyzer(2026年)ラボ用アナライザー。サンプルストリップが巻出しロールからセンサー列の前を走行している。

自社のラボで使用する測定器です。 アナライザーを自社で運用するより、サンプルを送るほうがよろしいですか? Tapio Analysisサービスでは、当社のラボで同じ種類の測定器を使ってお客様のサンプルを測定し、結果をお客様と一緒に確認します。

工場のラボでのTapio Analyzers

紙・板紙・ティシュー・不織布のメーカーで、自社のサンプルの連続的な特性プロファイルを自社のラボで測定したいお客様向けです。Tapio Analyzerは、同じ紙のストリップから坪量、紙厚、光沢、灰分、透過率などの特性のプロファイルを記録します。1本のMDサンプルロールなら数キロメートル分を、全幅のCDストリップのセットをテープでつないで小さなロールにしたものなら、ウェブの幅方向のプロファイルを測定できます。

ラボ

単一の値ではなく連続的なプロファイルとスペクトルが得られます。全チャンネルを同じストリップから読み取り、データからレポートを生成します。

プロセスエンジニア

MD・CD変動の可能性のある発生源を調査し、マシンデータと測定された波長を比較し、変更の効果を確認できます。

品質管理・研究開発

品種、マシン、試験、サプライヤーを比較し、品質の推移を追跡し、開発業務を支援します。

Tapio Analyzer独自の測定原理

  • 小さな開口径。 ストリップは0.1 m/sまたは1 m/sの制御された速度で移動します。そのためセンサーは、坪量と灰分で5 mm、光沢で4 × 4 mm、透過率で1 mmという小さな測定スポットを使いながら、安定した読み取りに十分な積分時間を確保できます。
  • 高分解能のサンプリング。 全チャンネルを1000 Hzのサンプリングレートで記録します。生データの間隔は0.1 m/sで0.1 mm、1 m/sで1 mmです。100 Hzのローパスフィルターが実効測定分解能を決め、0.1 m/sで1 mm、1 m/sで10 mmとなります。
  • 全センサーを1本の測定ライン上に配置。 センサーはストリップに沿った1本のライン上に、互いに既知の距離で配置されています。ソフトウェアが各チャンネルをセンサーのオフセット分だけずらすため、センサーが同じ瞬間に物理的に同じ点を測定していなくても、全センサーの測定値はシート上の同じ点に対応します。任意の2つの特性を点ごとに相関させることができます。
  • 真のCDプロファイル。 全幅のCDストリップをテープでつないで小さなロールにし、端部を含めて全幅にわたって測定します。MD変動がプロファイルをゆがめるトラバース式オンラインスキャナーとは異なり、Tapio AnalyzerではCDプロファイルを直接測定し、ストリップごとの安定性もわかります。

センサーとチャンネル

標準構成では、紙厚、坪量、灰分、両面の光沢、透過率を測定します。ご要望に応じて、反射率、透気度、電圧出力または電流出力のカスタムセンサーも利用できます。

下の2つのグラフは、Tapio Analyzerによる実際の測定から得たものです。1つのMDサンプルの同じ5メートルにわたる6チャンネルと、灰分を坪量に対して点ごとにプロットしたものです。

光沢、灰分、坪量、透過率、紙厚の各センサーの名称をストリップの1本の測定ラインに沿って示したTapio Analyzer(2026年)。全チャンネルが紙の同じ位置に揃う。

例:高分解能MD測定 · マシン3

115.0104.8坪量 [g/m²]σ = 1.5 g/m²101.789.5紙厚 [µm]σ = 1.9 µm11991101密度 [kg/m³]σ = 14.2 kg/m³13.3011.88透過率 [%]σ = 0.20 %27.521.4光沢 [GU]σ = 0.91 GU54.549.9灰分 [g/m²]σ = 0.70 g/m²012345距離 [m]
高分解能MD測定、5 m分を表示、チャンネルは同じ位置に揃えています。チャンネルを互いに照らして読み取ってください。同じ位置に坪量の特徴がなく紙厚の特徴がある場合は、質量の増加を伴わない厚さの変化であり、プレスまたはカレンダーを示します。透過率が坪量とともに変動する場合は、質量そのものを示します。薄い線:フィルターなし、太い線:ローパス 10 1/m(λ ≥ 10 cm)、σはフィルターなしの信号の値です。

例:灰分と坪量の点ごとの対比 · マシン3

10710911111351.351.952.452.9r = 0.56 · n = 800坪量 [g/m²]灰分 [g/m²]
高分解能MD測定。各点はシート上の1つの位置で、そこで両方のチャンネルを読み取っています。相関係数(r = 0.56)は、灰分が坪量にどれだけ密接に追従するかを示します。1に近ければ両者はともに変動し、0に近ければ灰分は独立して変動します。点:ローパス 10 1/m(λ ≥ 10 cm)、線:最小二乗法による近似。 灰分は坪量とともに増加しますが、その増加分はシート自体の鉱物分の割合47 %より小さくなっています。坪量の大きい箇所には、鉱物分だけでなく繊維も余分に含まれています。

高分解能MD測定の例です(5 m分を表示)。各チャンネルはソフトウェアによってシート上の同じ位置に揃えられており、ある特徴がどのチャンネルに現れるかを診断に利用できます。紙厚が変動して坪量が変動しない箇所では、質量の増加を伴わずに厚さが変化しており、変動の発生源がプレスまたはカレンダーであることを示唆します。透過率が坪量とともに変動する箇所では、変動は質量にある可能性があります。2つのチャンネルを互いに対してプロットすると、たとえば灰分が坪量の変動に追従しているのか、独立して変動しているのかなど、両者の関連の強さがわかります。さらに、各チャンネルのスペクトルから、各特性がどの波長で変動しているかがわかります。

Tapio Analyzerが調査に役立つ問題

  • バーリングなどの周期的なMD変動と、マシン上の発生源の候補
  • 端部を含めてウェブの幅方向にまっすぐ測定したCDプロファイル
  • 透過率信号による地合とフロックサイズ
  • オンラインQCSプロファイルとラボのCDプロファイルの比較
  • ヘッドボックスの変更、改造、新しいオンライン測定の効果の確認
  • 品種、マシン、試験、サプライヤーの間の違い
  • 品質の推移と、品質限界値の背後にある実際の変動
  • 新しい品種の開発業務
Tapio Analyzerのガイドロール上で巻き出されている大きな紙サンプルロール。

2種類のサンプル:MDロールとCDストリップ

MDサンプルロール CDストリップ
サンプル ワインダーで切り出した幅の狭いサンプルロール。通常は数キロメートルの紙 1本の親ロールから採取した全幅のストリップ複数枚を、端と端をテープでつないで小さなサンプルロールにしたもの
対象範囲 生産の長い区間にわたる縦方向の変動 端部を含む全幅をまっすぐ横断したCDプロファイル。MD変動は混ざらない
典型的な問い 周期的な変動の背後にある可能性があるのは、どのロール、フェルト、ワイヤー、ポンプか? 製品にバーリングやワインダー振動があるか? 変動はアクチュエーター間隔で生じているか? 端部の挙動はどうか? スキャナーのプロファイルと一致するか?
解析 複数のスケールでのプロファイル、機械要素との照合を伴うスペクトルとスペクトログラム、チャンネル間の相関、地合とフロック CDプロファイル、アクチュエーター間隔を示したCDスペクトル、分散分析、CD相関、スキャナープロファイルとの重ね合わせ

CDストリップは幅を切りそろえ、テープでつないで測定用の小さなロールにします。ソフトウェアが信号からテープを検出し、記録をストリップごとに分割して、ウェブの幅方向に揃えます。CD解析では平均CDプロファイルと個々のプロファイルの両方を使います。繰り返し採取したストリップにより、再現性のあるCD形状をストリップ間の変動から分離でき、分散分析は変動をMD成分、CD成分、残差成分に分けます。これは比較に使える、抄紙機の品質の一般的な指標です。

Tapio AnalysisソフトウェアのCDプロファイル表示。個々のストリップを灰色、その平均を青で示し、平均の周囲に95 %信頼帯とプロファイル統計値を表示。
Tapio AnalysisソフトウェアのCDプロファイル表示です。すべてのストリップ、その平均と95 %信頼帯、プロファイル統計値を示しています(公開テストデータ)。
全幅ストリップの平均紙厚CDプロファイル。10 cmでローパスフィルター処理し、95 %信頼帯を表示。シートは両端に向かって厚くなり、片側で最も厚い。
実際の測定による同じ表示です(匿名化したアーカイブデータ)。ストリップの平均紙厚CDプロファイルと95 %信頼帯を示しており、実際のCDの特徴はストリップ間のノイズからはっきり区別できます。

システム構成

Tapio Analyzerは、測定器と2つの独立したプログラムで構成されます。Tapio Analysisは、当社のトラブルシューティング・品質比較サービスの名称でもあります。

Tapio Analyzer

測定器本体です。サンプルロールホルダー、制御された速度でのウェブ搬送部、お客様の品種に合わせて選択したセンサー列で構成されます。

Tapio Measurement

測定器の制御ソフトウェアです。アナライザーを動作させ、各センサーの校正を管理し、全チャンネルを1つのデータファイルに記録します。

Tapio Analysis

Windows用の無料オープンソース(GPL)解析ソフトウェアです。フィルタリング、可視化、データ調査のための柔軟なツールを備えています。プロファイル、スペクトルとスペクトログラム、コヒーレンスと相関、地合とフロック、分散成分、機械要素との照合に対応し、MDレポートとCDレポートも生成します。

測定からレポートまで

Tapio Analysisはレポートを自動的に生成します。MDレポートには複数のローパスカットオフでの統計値と主要なスペクトルピークの一覧が、CDレポートにはプロファイル、統計値、分散分析、CDスペクトルが含まれます。カスタムローダーでオンラインスキャナーのデータなど他のプロファイルデータを読み込むことができ、レポートはお客様のニーズに合わせて調整できます。

Tapio Analysisをダウンロード機械要素との照合の実際

応用例

塗工板紙や上質紙のトラブルシューティング

坪量、紙厚、透過率、灰分、両面の光沢を測定し、そこから密度、嵩、相対灰分を導出します。質量、厚さ、表面を切り分けることができます。紙厚の変動が坪量の変動を伴うか伴わないか、また片面にのみ現れるかどうかがわかります。

ティシューなどの軽量品種

解析の中心は坪量と紙厚です。ティシューの原紙では、透過率、灰分、光沢から得られる有用な信号はわずかです。全幅ストリップを繰り返し採取すると、変動のうちどれだけが再現性のあるCDプロファイルで、どれだけがストリップごとに変化するのかがわかり、MDロールからは紙厚が数百メートルにわたってどのように変動するかがわかります。

Tapio Analysisは、他の測定システムでは検出できない品質変動を測定し、その発生源を見つけるための当社の主要なツールです。結果から、修理または整備すべき機械要素が正確にわかるため、生産中の推測が減ります。Tapio Analysisは当社の主要な診断支援ツールです。

Juha KallioUPM R&D オペレーションサポート担当マネージャー

Tapio Analysisのラボ測定は、オンラインスキャナーでは必ずしも検出できない実際のMD・CD変動を明らかにします。抄紙機の品質問題のトラブルシューティングに優れたツールです。

Pekka Komulainen独立コンサルタント、Pele Oy

その他の記事

記事は英語です。

仕様

Tapio Analyzer
サンプル MDサンプルロールはワインダーまたはロールソーで切り出し、通常は数キロメートルの紙からなります。CDストリップは幅を切りそろえ、テープでつないで測定用の小さなサンプルロールにします
サンプルロールの容量 ウェブ幅最大50 cm、ロール質量最大350 kg、空気圧チャックで保持。最大ロール直径は構成によって異なるため、お問い合わせください
センサー 最大16個。標準構成:紙厚、坪量、灰分、両面の光沢、透過率。ご要望に応じて:反射率、透気度、電圧出力または電流出力のカスタムセンサー
導出チャンネル 密度、嵩、相対灰分。位置を揃えた測定チャンネルから計算
サンプリング 全チャンネル1000 Hz:生データの間隔は0.1 m/sで0.1 mm、1 m/sで1 mm
実効分解能 100 Hzのローパスフィルターにより0.1 m/sで1 mm、1 m/sで10 mm。各チャンネルはさらにセンサーの開口径によって制限されます
材料 紙、板紙、ティシュー、不織布のサンプル。その他のウェブ材料は個別に確認
ソフトウェア Tapio Measurement(測定器の制御、校正、測定)とTapio Analysis(解析とレポート)
アップグレード 旧型のTapio PMAアナライザーのセンサーを新しいアナライザーに移設できます

各センサーの開口径と測定原理

坪量

ベータ線(Kr-85)、開口径5 mm。

紙厚

上下からの接触式、接触面の直径約0.3 mm。

光沢

両面を標準の75°の角度で測定、開口 4 × 4 mm。

灰分

鉱物分に感度をもつ減衰測定(Fe-55線源)、開口径5 mm。

透過率

624 nmの光、開口径1 mm。光学的な地合とフロックサイズ。

反射率

輝度の変動、開口径0.3 mm。オプション。

透気度

一定圧力下での通気性。オプション、該当する品種向け。

導出チャンネル

同じ位置の値から求める密度、嵩、相対灰分。導出値であり、独立した測定ではありません。

よくある質問

アナライザーを購入すべきですか?それともサービスを利用すべきですか?

定期的に測定する場合、プロファイルを日常の品質管理業務に組み込みたい場合、サンプルを発送せずに結果を得る必要がある場合は、アナライザーの購入をご検討ください。単発の問題、比較、試験の場合や、自社の測定器を決める前に自社の紙について測定で何がわかるかを確かめたい場合は、Tapio Analysisサービスをご利用ください。

どのセンサーが必要ですか?

品種と知りたい内容によって異なります。坪量と紙厚はほぼすべての構成の中核です。透過率は地合と、質量の微細なスケールでの情報を加えます。灰分と両面の光沢は、填料、塗工、表面の影響を切り分けます。測定したい内容をお知らせいただければ、構成をご提案します。

測定の分解能はどのくらいですか?

アナライザーは全チャンネルを1000 Hzでサンプリングします。生データの間隔は、測定速度0.1 m/sでは0.1 mm、1 m/sでは1 mmです。100 Hzのローパスフィルターにより、データで分解できる範囲は制限され、実効測定分解能は0.1 m/sで約1 mm、1 m/sで約10 mmとなります。各チャンネルの実効分解能はセンサーの開口径にも依存し、紙厚の約0.3 mmから坪量と灰分の5 mmまであります。

サンプリング間隔と分解能は同じですか?

いいえ。センサーは測定スポットよりはるかに小さい構造を捉えることはできません。接触面が約0.3 mmの紙厚センサーは、開口径5 mmの坪量センサーでは平均化されてしまう細部を、サンプリング間隔にかかわらず分解できます。

旧型のTapioアナライザーはアップグレードできますか?

旧型のTapio PMAアナライザーのセンサーを新しいアナライザーに移設できます。お持ちの装置をお知らせいただければ、選択肢を検討します。

ソフトウェアは無料ですか?

解析ソフトウェアのTapio Analysisは無料のオープンソースで、Tapio Analysisサービスのプロジェクトのデータも読み込めます。測定器の制御ソフトウェアであるTapio Measurementはアナライザーに付属します。

解析で変動の原因を証明できますか?

解析では、変動がどこで、どの波長で生じ、どのチャンネルに現れるかがわかり、波長を機械要素の候補と照合できます。一致や相関は可能性の高い発生源の根拠であって、証明ではありません。確認にはマシンでの点検が必要です。

アナライザーについて相談する

お客様の品種、測定したい特性、明らかにしたい内容をお知らせください。センサー構成をご提案し、測定器に関するご質問にお答えします。

info@tapiotechnologies.comへメールでお問い合わせいただくこともできます。サンプルを送るほうがよろしいですか? 分析を依頼してください。

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